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(佐々木丸美作品復刊推進委員会)の活動をメインとした、ご家族公認のファンサイトです
           
 
 
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● マンガ「恋愛風土記」について ●
佐々木丸美さん原作、わたなべまさこさん画のマンガ、「恋愛風土記」。
丸美さんのご意思によりこの作品も復刊困難でしたが、2006年に開始したブッキングでの
復刊により、
現在は雑誌掲載時の全6冊を収録した完全版として復刊しています。 



 * 「恋愛風土記」に関するデータ *
・1978に、講談社の「ヤングレディ」にて6回オムニバス連載された、丸美さん原作、わたなべまさこさん画のマンガ。当時、わたなべまさこさんは、すでにベテランでいらっしゃいました。
・このマンガとほぼ同内容の作品が、丸美さんの短編集「恋愛今昔物語」に収録されていますが、マンガの原作の方が先で、後から小説化したものと思われます。
・ちなみに、このマンガは4作(「夏子の場合」、「秋子の場合」、「冬子の場合」、「春子の場合」)だけが「恋愛風土記」として1979年(S54.3/20)に“ヤングレディKCデラックス”より単行本化されました。(収録作品の詳細は、↓をご参照下さい)
※現在はブッキングより、全6作を収録した完全版が復刊しています。
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<わたなべまさこさんプロフィール>
昭和4年5月16日、東京生まれ。昭和28年に「涙の賛美歌」でデビュー、「ガラスの城」で第16回小学館漫画賞を受賞。代表作は、「聖ロザリンド」などで、現在も大御所として活躍中。
(私はわたなべまさこさんに詳しくないのですが、「恋愛風土記」当時は、怪奇ものっぽいもの(?)を描かれていたようです)
<「ヤングレディ」について>
講談社より、毎月第2、第4火曜日に発売されていました。(\280) キャッチコピーは、「行動派CITY GIRL あなたのための隔週刊誌」”です。
私は数年前に「恋愛風土記」を調べた時にこの雑誌を見たきりで、当時は未熟で、「どんな雑誌か見ておこう」とあまり思っていなかったのでうろ覚えですが、確か、芸能人情報やレディースコミックのようなマンガが掲載されていたと思います。その中でこの連載は、ちょっと異質だったかもしれません。


 * 「ヤングレディ」での「恋愛風土記」掲載データ *
1.「五月の椿」(「ヤングレディ」第11号/1978.05.23./50P読み切り) *講談社版の単行本未収録
→「不思議な白い椿」(「恋愛今昔物語」より)
この時の扉コピーは、「ベテランわたなべまさこと、才能豊かな若い女流作家(読売新聞評)、佐々木丸美のコンビが民話の世界を現代に甦らせた、話題の連作第一回」。
ちなみに、講談社版コミックス「恋愛風土記」P185のイラストは、「ヤングレディ」第10号に掲載された「五月の椿」の次号予告のカットです。
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2.「黒髪あわれ」(「ヤングレディ”第13号/1978.06.27./50P読み切り) *講談社版の単行本未収録
→「怪談T 梅女の呪い」(「恋愛今昔物語」より)
この時の扉コピーは、「本誌ではじめて実現! 漫画界の大御所・わたなべまさこと、文学界の若き俊英・佐々木丸美のコンビが描く、愛の民話シリーズ第2回」
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3.「あなたへのお伽噺 PART1.夏子の場合」(「ヤングレディ」第21号/1978.10.24./50P読み切り)
→「夏子の場合」(「恋愛今昔物語」より)
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4.「あなたへのお伽噺 PART2.秋子の場合」(「ヤングレディ」第22号/1978.11.14./40P読み切り)
→「秋子の場合」(「恋愛今昔物語」より)
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5.「あなたへのお伽噺 PART3.冬子の場合」(「ヤングレディ」第23号/1978.11.28./40P読み切り)
→「冬子の場合」(「恋愛今昔物語」より)
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6.「あなたへのお伽噺 PART4.春子の場合」(「ヤングレディ」第24号/1978.12.12./50P読み切り)
→「春子の場合」(「恋愛今昔物語」より)
 


● マンガ「恋愛風土記」の復刊困難について(過去ログ) ●
この作品も、2006年に全巻の復刊が開始されるまで丸美さんのご意思により、復刊困難
でした。その困難だった当時の様子をお伝えするため、過去ログを残しておきます。
 


 
(2002年4月5日)
「復刊ドットコム」では、他の丸美作品同様に「恋愛風土記」も皆さんが投票して下さり、100票になりました。ですが、残念ながらやはりここでも「著作権」の問題があり、この作品の復刊は大変困難という状況です。
以下↓にその理由を書きましたので、どうぞお読み下さい。(100票に到達したのは2002年9月29日ですが、それより以前から「困難」は決定していましたので、以下の文章は2002年4月のものになっています)
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<2002年4月1日の復刊ドットコムの左田野渉常務の「メッセージ」を引用いたします>
さる会合で、漫画家のわたなべまさこ先生の隣席となる幸運に巡り合いました。豊かにウェーブした銀髪の先生は、ベージュのシックな衣裳に身を包んでいらっしゃいました。
「ガラスの城」「金瓶梅」など多くの作品を世に送り出した先生の作品の一つに「恋愛風土記」があります。この作品は原作が佐々木丸美先生の小説で、新旧の風土記が存在いたします。
今から思えば、民話風の物悲しい恋のアンソロジー集は、作家としての佐々木先生の後期の作品になります。わたなべ先生は、この作品のたおやかな魅力に着目され、少女漫画の世界に感性豊かな丸美ワールドを再構築なさいました。そして、刊行の後に、わたなべ先生の作品集が刊行されようとした頃、当時は書店で買い求めることのできなかった「恋愛風土記」を、わたなべ先生は作品集に収録しようと佐々木先生に声をかけたのです。
しかし、その際、既に佐々木先生は出版界から身を引かれており、わたなべ先生の要請は受け入れられることはなかったのです。
会議の終了後、佐々木先生にまつわる思いを、二人で少しお話しいたしました。「才能のある方なのに・・・」わたなべ先生も残念がっていらっしゃいました。
北海道の片隅でお暮らしになっている佐々木先生に、復刊への気持ちを年に一度は確認しておきたいと思います。
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...とのことです。
私ウイも、とある機会があって、わたなべまさこ先生とお会いしましたが、その時「恋愛風土記」にサインしていただき、丸美さんのことをお話ししました。その時わたなべ先生は、
「私も自分の作品集の中に『恋愛風土記』を入れようと佐々木さんに連絡したけれど、1日考えて下さった末、結局断られてしまった」
ということをおっしゃっていました。
「なぜ、わたなべまさこさんの承諾だけではだめなのか?」と疑問に思われる方もいると思うので、ご説明しておきますが、この「恋愛風土記」のように、「原作者」と、「マンガ化した作家さん」がいる場合、復刊の際は両者の承諾が必要となります。そして、「恋愛風土記」においては、わたなべ先生がOKして下さっても、丸美さんがNOと言われるため、復刊することができないのです。
そのため、これまで「『恋愛風土記』まで高値がついてしまう...」と悩み、今まで当サイトでは「恋愛風土記」に関する詳しいページを作るのを避けてきましたが、じきに皆さんが頑張って下さったおかげでリクエストが100票に到達しますので、この機会に「恋愛風土記」についてと、復刊についてのページを作成した次第です。
 


 


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